私は、歯科関係の仕事をしており、妊婦さんや子供を診る機会もあります
小さい子を見ると、「いいなぁかわいいなぁ」「私も子供が欲しいな」という気持ちが強くなります
また、歯科に恐怖心が強く治療が上手く出来ない子を見ると、「こんなに大きい虫歯になる前に来てほしかった・・・・」「子供が出来たら、虫歯が出来ないように育てたいな・・」と思ったりします
患者さんには妊娠中の患者さんもいます
今日は妊娠前の歯の治療の大切さを書いてみようと思います
妊娠と虫歯
虫歯の出来やすさは、生活環境と食べ物に関係があります
数年前に出会ったある妊婦さんを思い出します
その患者さんは、妊娠6ヶ月の安定期中の妊婦さんでした
歯が痛いとのことで初診でした
口の中を見ると、全体的に虫歯が出来ており、穴があいている歯が沢山あります
どの歯が痛くなってもおかしくない状態でした
一番痛みがある歯は、虫歯が大きくなりすぎたことにより膿が溜まってしまい歯茎がパンパンに腫れています
その日は、膿をだす処置をして薬を処方して終わりにしました
妊娠中に痛みが出た時には、基本的に弱い作用の痛み止めしか処方出来ません
その後も、治療を数回続けましたが、根の治療は回数がかかり1つの歯を治すのに最短で1ヶ月ちょっとかかります
その妊婦さんは痛みは取れたものの、お腹も大きくなってきて通院が難しくなってしまいました
おそらく、虫歯が残っている状態で出産したと思います
産後も育児をしながら通院するのは大変です
これでは虫歯が進行してしまい、しっかり通えば治せるものも治せず、歯を抜かなければならなくなってしまう可能性があります
上記の患者さんは珍しいケースで、誰もが虫歯が沢山ある訳ではないので、妊娠中に検診で虫歯が見つかり、数回で治療が終了するケースも多いです
しかし、妊娠中は赤ちゃんへの影響のことを考え虫歯の治療はせず、クリーニングを行うための1〜2回の通院に留められることが理想的です
または妊娠が分かる前に虫歯の治療を行っておくことをオススメします
妊娠と親知らず
一番妊娠中に痛む可能性が高いのは親知らずです。
妊娠中に親知らずが痛くなった場合、薬を塗ったり詰めたりすることで痛みを取ることはできますが、抜歯をすることは出来ない場合が多いです(場所や生え方にもよります)
普段から定期的に痛くなったりするようであれば、妊娠前に抜歯をした方が良いです。
妊娠前に親知らずを抜歯してください
まとめ
妊娠する前に、歯の治療は終えておくことは、とても大切です
もし妊娠が発覚してから歯の治療をする場合、処方する薬や治療が制限されるので満足の行く治療をすることが出来ません。
いい治療を施すことが出来ず放置していると、歯はどんどん悪くなり出産をしてから抜歯をする可能性も出てきます
そのため、妊娠前というか日頃からしっかりと良い状態の歯を保つことをオススメします。
私も、歯の状態を定期的にチェックしています
口の中を万全な状態で妊娠したいです